住宅ローン金利について

注文住宅の新築などが代表的なものですが、マンションや中古住宅の購入、リフォームなどでも住宅ローンを利用することになります。住宅ローンと言っても非常に多くの選択肢があります。収入と支出の状況、借入時の年齢や家族構成、さらには経済政策などによって有利な選択肢は異なりますが、代表的な例をご紹介します。

まず、変動金利です。変動金利は、その名のとおりに短期間で金利が変動するもので、借入時点で比較すると、変動金利の方が固定金利よりも低い金利が適用されます。変動金利は、金利が過去の金利と比較して高い水準にある場合と、非常に低い水準にある場合に選択すると良いです。高い水準の場合には、今後数年のうちに金利が下がる可能性があるために、その時に備えて身動きをとりやすい変動金利を選択するという考え方です。反対に、金利が非常に低い水準にある場合は、その時点の最も低い金利で借り入れるために変動金利を選択します。これにより、毎月の返済額のうち元本の返済額を増やすことができるので、金利が低いうちに借入元本を減らせるメリットがあります。そして、金利が上昇傾向になった時に固定金利を選択することで、変動金利の恩恵を最大限に利用できるのです。もちろん、固定金利に変更するタイミングによって損をすることもありますので、見極めが重要です。

続いて、3年、5年、10年といった固定金利です。これらの金利を選択される方が最も多いですが、金利が高めの場合から非常に低い場合まで、いわばどのような時にも対応可能です。特に、金利が高めの水準にある場合には、それ以上高くなった場合に備えて3年程度の固定金利で借り入れる方法があります。これにより、金利が上がるリスクを回避できるとともに、下がった場合にも早いタイミングで対応が可能です。

最後に、全期間固定金利です。フラット35が有名ですが、最近では金融機関独自の商品として全期間固定タイプの商品を販売しているところもあります。全期間固定金利は、金利が低い水準にある場合に非常にメリットがあります。もちろん、長い返済期間の間には借入金利よりも下がることがあるかもしれませんが、上がる可能性も高いのです。金利の上下リスクを100%回避して返済計画を立てられることが全期間固定金利のメリットです。
以上のように、それぞれの金利の特徴をしっかりと理解して、賢く借り入れることにより無理のない返済ができるようがんばりましょう。